【プレスリリース】DigitalBlast、小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ(アマツ)」の栽培システムおよび栽培方法の特許を取得
2022年12月1日
宇宙産業の活性化や宇宙業界の新事業創出をサポートする株式会社DigitalBlast(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:堀口真吾、以下DigitalBlast)は、小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ(アマツ)」の栽培システムおよび栽培方法について特許(特許第7164910号)を取得したことをお知らせいたします。
■特許取得の目的・背景
近年、アルテミス計画をはじめとした有人宇宙探査が盛り上がりを見せており、宇宙環境での食の確保や植物栽培に対する課題意識が高まっています。国際宇宙ステーション(以下ISS)等の微小重力環境が植物の育成に大きな影響を及ぼすことが明らかになっている一方で、月や火星といった低重力環境の植物育成への影響は現在十分に把握できていません。DigitalBlastはこの状況を踏まえ、月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH(ノア)」を立ち上げました。その第一歩の位置づけとなる小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ」は、2024年のISSへの設置・運用を目指し、地上実験を進めております。
本発明は、3つの実験区画を有するAMAZにおいて、ISS内で2つの実験区画をそれぞれ異なる角速度で回転させることにより人工重力環境を作り出し、その人工重力下で植物の栽培を行うことのできるDigitalBlast独自の技術です。
本技術により、微小重力環境に加え、月面と同じ地球の6分の1の重力の他、回転速度を変更することによりさまざまな人工重力環境を作り出し、3つの重力環境実験を同時比較することが可能です。多様な重力下での栽培・培養を通して、生物の重力応答に関する基礎データを取得できます。
小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ」の一部が回転している様子
また、ISS内の微小重力で限られたスペースにおいて、宇宙飛行士が作業しやすいようユーザビリティを意識したデザイン・設計になっています。試料容器は片手で取り付けが可能です。台座は装置の円筒部分のどこにでも取り付けられるようになっており、装置を作業しやすい角度でISS内に設置することができます。
小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ」の試料容器を取り付ける様子
■特許概要
・特許番号 特許第7164910号
・登録日 2022年10月25日
・特許権者 株式会社デジタルブラスト
■小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ(アマツ)」について
AMAZは、人類の月面進出を見据え、月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH」の第一歩の位置づけとなる装置です。開発する装置は、企業や研究機関向けに、実験環境として提供します。
本装置は、宇宙環境と月面重力における植物生理の研究を主目的としています。装置の一部を回転させることにより生じる遠心力を用いて、月面と同じ地球の6分の1の重力を再現します。発生させる重力は、月面と同じ地球の6分の1の重力の他、回転速度を変更することによりさまざまな重力環境を再現し、同時比較することが可能です。多様な重力下での栽培・培養を通して、生物の重力応答に関する基礎データを取得します。
既にプロトタイプが完成し、地上実験を進めており、2024年にISSでの本装置の設置・運用を目指しています。現在、本装置での宇宙実験は、コケ栽培とビール酵母培養を予定しております。
■株式会社DigitalBlast(デジタルブラスト)について
DigitalBlastは、“宇宙に価値を”提供するため、常に挑戦し、宇宙産業の変革を実現していきます。日本の宇宙産業をより価値あるものにしていくためには、BtoGビジネス(企業対行政間取引)に偏らない、多様な収益源の確保が必要です。事業戦略・デジタル・プロモーションなど多様なプロフェッショナルが在籍し、総合提案を強みとしています。クライアントの収益源を多様化し、新たな宇宙産業の価値確立に努めてまいります。
会社名:株式会社DigitalBlast(英文表記:DigitalBlast, Inc.)
所在地:〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-7-9 神田司町PREX7階
代表者:代表取締役CEO 堀口真吾
設立:2018年12月
ホームページ:https://digitalblast.co.jp/
事業内容:企業変革に関する企画・設計及び支援、デジタル技術の開発及び支援、統合マーケティングサービス、デジタルマーケティングサービス、インターネット広告サービス、動画制作及び配信