【論文掲載】学術誌「Journal of Evolving Space Activity」に、弊社マネージャー・安養寺正之他が執筆した人工重力発生装置の開発に関する論文が掲載されました

宇宙産業の活性化や宇宙業界の新事業創出をサポートする株式会社DigitalBlast(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:堀口真吾、以下DigitalBlast)は、宇宙開発事業部マネージャーの安養寺正之を筆頭著者とした論文が、学術誌「Journal of Evolving Space Activity」に掲載され、2024年7月25日付でJ-STAGEにて公開されたことをお知らせいたします。

 

弊社では、国際宇宙ステーション(ISS)等、地球低軌道の微小重力環境に特化した小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ(アマツ)」の開発を進めており、機能やユーザビリティの検討、プロトタイプ製作を行ってきました。

 

AMAZは、ISSに設置されている既存の類似装置とは異なり、ターンテーブルをもたない遠心分離機による人工重力発生機構を採用している点が特徴で、本論文では、ISS等の限りある空間に自由度高く設置でき、かつ宇宙飛行士をはじめとしたユーザーの操作性にも配慮したAMAZの試作機開発およびその初期動作試験の結果を報告しています。

 

この初期動作試験では、3Dプリント技術の一つである光造形法により作製された直径0.18m、長さ0.40mの試作機を用いて重力を発生させるための回転機構の機能などの検証を行いました。その結果、回転数を制御することで人工重力の値を設定値通りに変化させることに成功しました。

 

本論文はオープンアクセスとなっておりますので、詳細にご関心のある方はぜひご覧ください。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jesa/2/0/2_150/_article

 

DigitalBlastでは、引き続きAMAZの開発を継続し、コンパクトかつ操作性に優れた実験装置を開発することでクルーの作業負担を軽減するとともに宇宙実験ユーザーのコスト削減に寄与することで宇宙環境の利用をより身近にすることを目指してまいります。

 

掲載誌:

Journal of Evolving Space Activity(発行:International Symposium on Space Technology and Science)

 

論文タイトル:

Development of a Prototype of an Artificial Gravity Generator for Space Life Science Experiments

 

執筆者:

安養寺正之、山下紘生、森徹、及川雅信、堀口真吾 他